COPDは日本人ではほとんどの場合、タバコが原因です。

出典:www.carenet.com/report/yorozu/cg001159_07.html
図のように、COPDは慢性気管支炎、肺気腫と喘息用の病態がそれぞれ混在した状態です。
分かりやすくいうと、息切れ、痰、喘息様の発作がそれぞれ個別に存在するわけではなく、
それらが少しずつ混ざり合うことで各患者さんのCOPDを作り上げています。
したがって、COPD患者をみたときに患者さんをそれぞれの病態(慢性気管支炎、肺気腫、喘息など)に
分類して考える必要はありません。
そうではなくて患者さんが何で困っているのかという、患者さんの訴える症状(状態)にあわせて
治療プランを考えます。
治療にはいろいろなものがありますが、
現在は吸入薬がとても優れています。
どのような病態であっても吸入薬をきちんと使いこなせば目の前の患者さんのさまざまな症状に対応できます。
吸入薬の中でも順番としてはまず、
LAMA(長時間作用性抗コリン薬)をまず使います。
LAMAで効果が不十分であればLAMAに加えてLABA(長時間作用性β刺激薬)を用います。
これらの治療でコントロールできない重症の患者さんの場合には
さらにICS(吸入ステロイド)を加えます。
治療効果の判定には呼吸機能(フローボリュームカーブ)をみられるとよいですが、
プライマリ・ケアの現場では敷居が高いことがあります。
そのような場合には患者さんの症状に注目して判断します。
患者さんが何で困っているかをききだします。
階段を登るのが苦しいのか、トイレに行ったり風呂にはいるのが苦しいのかなど、
日常生活にまで踏み込んで問診します。
それらが吸入療法でどのように変化したか、改善したかをみて効果を確認します。
参考:www.carenet.com/report/yorozu/cg001159_07.html