
急性緑内障発作
急性緑内障発作とは、隅角の閉塞による急激な眼圧上昇発作のことです。
症状は眼圧上昇、散瞳(中等度散瞳)などです。
眼圧が上昇すると眼痛、頭痛、悪心・嘔吐が出現したり、角膜浮腫を来し視力が低下したりします。
診察では対光反応の減弱が確認できます。
治療は①浸透圧利尿薬点滴、②縮瞳薬点眼の頻回点眼です。
処方例としてはD―マンニトール1瓶を点滴し、2%ピロカルピン塩酸塩点眼液を15分ごと点眼します。
対応は初期治療を行いつつ、緊急で眼科を紹介します。
紹介先は地域の中核病院・医院の眼科です。
紹介状
眼科 ○○先生 御侍史
お世話になっております。
○眼の急性緑内障発作です。
D-マンニトール1瓶点滴+2%ピロカルピン塩酸塩点眼で治療をしたところ解除されました/されません。
何卒よろしくお願い申し上げます。
急性緑内障発作になりやすい人は高齢の遠視の女性です。高齢で遠視の女性は隅角が閉塞性となりやすいからです。
逆に隅角が開放性の人は発症しません。
白内障の手術を受けた人の隅角は開放性ですので、急性緑内障発作は発症しません。
若いときから近視の人も眼球が伸びており、開放隅角となっているので急性緑内障発作は発症しません。
ペンライト法でも閉塞性を見つけることができます。
ペンライト法
ペンライトの光を患者の目の真横からあてます。
開放隅角の人は光をあてた目が全体に明るくなります。
閉塞隅角の人は光をあてた目の光をあてている側のみ明るくなり、光をあてための光をあてていない側は暗いままです。
参考:ジェネラリストが出合う眼科救急疾患ランキング!第2回 診断が予後を左右する救急疾患!