第101回医師国家試験
A
31
[問題]
10歳の男児。自転車走行中に自動車にはねられ搬入された。意識は混濁。血圧86/42mmHg。血液所見:赤血球290万、Hb7.2g/dl、Ht32%、白血球11,200、血小板15万。酸素吸入と輸液とを開始した後、緊急に行った腹腔動脈造影写真を示す。
対応として最も適切なのはどれか。

[選択肢]
- 開腹手術
- 腹腔ドレナージ
- 血管内ステント留置
- 動脈塞栓術
- 血栓溶解療法
正解
4
46
[問題]
12歳の男児。右下腿の激痛を主訴に午後11時に来院した。当日午後3時、野球の試合中に右脛骨を骨折し、徒手整復と大腿以下のギプス固定とを受けた。ギプスを分割すると下腿の腫脹が著明で、下腿前外側部の激痛のため足関節の運動が不能である。エックス線単純写真で骨折の側方転位は10mmである。前脛骨筋の筋内圧は著明に上昇している。
直ちに行う処置はどれか。
[選択肢]
- 再ギプス固定
- 徒手整復
- 直達牽引
- 筋膜減張切開
- 観血的整復固定
正解
4
B
54
[問題]
10か月の乳児でみられるのはどれか。2つ選べ。
[選択肢]
- 人見知りをする。
- 積木を2つ重ねる。
- つかまり立ちをする。
- 意味のある単語を言う。
- 他の子どもに興味を示す。
正解
1,3
C
26
[問題]
10か月の乳児の発達評価に適しているのはどれか。
[選択肢]
- 深部反射
- 姿勢反射
- 原始反射
- 病的反射
- 表在反射
正解
2
D
13
[問題]
10か月の乳児。1時間前に紙巻タバコ1本を食べたことを主訴に来院した。意識は傾眠傾向で、顔色は不良である。
対応として適切なのはどれか。
[選択肢]
- 輸液
- 胃洗浄
- 経過観察
- 緩下薬投与
- 人工乳投与
正解
2
G
19
[問題]
10歳の女児。運動中の失神を主訴に来院した。3か月前から動悸と息切れとを感じていた。意識は清明。チアノーゼは認めない。左前胸部が膨隆している。胸骨左縁第2肋間に収縮期クリックを聴取し、II音の分裂は狭く肺動脈成分は亢進している。同部位に拡張期漸減性雑音を聴取する。心電図は右室肥大を示す。胸部エックス線写真を示す。
考えられるのはどれか。

[選択肢]
- 肺高血圧症
- 肺動脈弁狭窄症
- 三尖弁閉鎖不全症
- 僧帽弁逸脱症候群
- 大動脈弁閉鎖不全症
正解
1
33
[問題]
12歳の女児。5日前からの38~39℃の発熱と咽頭痛とを主訴に来院した。咽頭は発赤し、扁桃は腫大し白苔の付着を認める。両側頸部に示指頭大から母指頭大のリンパ節を数個触知する。右肋骨弓下に肝を2cm、左肋骨弓下に脾を2cm触知する。血液所見:赤血球502万、Hb12.6g/dl、Ht43%、白血球14,000(桿状核好中球3%、分葉核好中球20%、単球3%、リンパ球57%、異型リンパ球17%)、血小板21万。血清生化学所見:総ビリルビン0.8mg/dl、AST120IU/l、ALT140IU/l、LDH480IU/l(基準176~353)。CRP2.3mg/dl。
最も考えられるのはどれか。
[選択肢]
- 敗血症
- 川崎病
- 伝染性単核症
- A群レンサ球菌感染症
- 急性リンパ性白血病
正解
3
43
[問題]
12歳の男児。意識消失を主訴に来院した。2年前から熱いものを食べる時やリコーダを吹く時に、ボーとして立ち上がれなくなる発作が10回あった。症状は2~3分間持続する。神経学的に異常はない。頭部単純MRIのT1強調像(A)とT2強調像(B)を示す。
最も考えられるのはどれか。


[選択肢]
- もやもや病
- てんかん
- 脳動静脈奇形
- 副腎白質ジストロフィー
- 異染性白質ジストロフィー
正解
1
H
3
[問題]
10歳の女児。階段から転落したことを主訴に祖母と来院した。転落時の状況を本人に問うと、「よく分かりません。自分で落ちたと思います」と小声で返答する。祖母に問うと「最近、母親に反抗しているようです。母親はしつけに苦労してイライラしているようです」と不安そうに述べた。女児は母子家庭で育った。女児は非常に小柄で痩せており、表情に乏しい。右半身に打撲、頭部に血腫が認められる。他にも全身に古い打撲痕がいくつか認められる
医師の対応として適切なのはどれか。2つ選べ。
[選択肢]
- 祖母を児童相談所に相談に行かせる。
- 親に反抗しないように指導する。
- 母親から女児の現病歴を聞く。
- 祖母の話を信じて治療する。
- 児童相談所に通告する。
正解
3,5