高齢者の腹痛

腹痛は世代によって全然異なる疾患になります。

 

高齢者の腹痛を診察する際には注意する点が4つあります。

1. 悪性腫瘍に起因するものを鑑別する

例:大腸癌による腸管閉塞、大腸癌穿孔からの腹膜炎

2. 血管病変を鑑別する

例:腹部大動脈瘤、上腸間膜動脈塞栓症、虚血性腸炎、血管炎症候群

3. 大腸憩室のトラブルを考慮する

例:憩室炎、憩室穿孔

4. 高齢者に好発する特殊なタイプのイレウスを考慮する

例:S状結腸捻転症

 

他に通常のイレウスやO-157などの重傷感染症も注意が必要です。

 

目的意識をもって診察をします。

上腸間膜動脈塞栓症では腸雑音が低下します。

重傷感染症(O-157など)は下血や便潜血が認められます。

大腸憩室炎や大腸憩室穿孔は疼痛部に反跳痛や筋性防御が認められそうです。

 

高齢者のイレウスでは忘れずに大腿ヘルニアと閉鎖孔ヘルニアを鑑別します。そのために高齢者のイレウスを疑った場合にはCTを骨盤までオーダーしなければなりません。

 

閉鎖孔ヘルニアは高齢女性、痩せ型、多産がキーワードです。