特発性食道破裂

特発性食道破裂は左側に好発します。

疑った場合には胸部X線で左側に胸水がないかを確認します。

同時に気胸、急性大動脈解離、心タンポナーデ、肺水腫、肺癌や奇形腫などの腫瘍性疾患が本当にないかも胸部X線で確認できます。

たとえば急性大動脈解離では上縦隔の拡大が認められますし、気胸であれば片側肺の透過性が亢進します。心原性肺水腫では心拡大とバタフライシャドウが、心タンポナーデでは巾着型の心拡大が認められます。

胸部X線で特発性食道破裂が疑われる場合には、確定診断のために水溶性造影剤であるガストログラフィンによる食道造影を行います。バリウムは使用してはいけません。

特発性食道破裂は胸腔に胃酸や消化管の内容物が流出しているような状態です。放置すると肺組織の壊死やARDSをおこす危険性があります。下行大動脈が胃酸で傷害を受けて大出血する可能性もあります。すぐに外科にコンサルトを行います。

消化管内容物が胸腔に逸脱しているタイプを胸腔内穿破型と呼びますが、このタイプはほぼ全例でオペが必要となります。

消化管内容物が縦隔に逸脱しているタイプは保存的治療が可能との見方もありますが、その判断は外科の医師が行います。