不動産投資の本で勉強したことのまとめ
不動産投資の営業の電話が多くかかってきます。
仕事中にも関わらず遠慮なく電話をしてくる業者とは信頼関係を築くことができないため、取引するつもりはありません。しかし、上手に投資すれば利益を出すことができるかもしれないと考えています。
今回、書店で1冊、不動産投資の本を買いました。
勉強したことを下記にまとめます。
登場人物のメモ
須藤盛史:主人公。不動産を買う人。
九門雷同:不動産会社の営業をする人1(上司)。
橘高愛良:不動産会社の営業をする人2(部下)。
不動産投資の原理
手出し0でマンションを変える
元手をかけずに銀行からお金を借りてマンションを買うことができる。
最初は、家賃収入でローンを返済するので収入にならない。毎月の返済金額が大きいと家賃収入とほぼ同額となり、収入がほとんどなくなるから。
しかし、ローン完済後は家賃収入がそのまま自分の収入になる。老後の個人年金みたいなものとして使える。
税金が安くなる
さらに、税金対策にもなる。マンションを買ってローンを支払っていると、その利息分は経費扱いになるから。ローン金利返済分が経費になるということ。そのため、税金が安くなる、または税金が戻ってくる。年収が高い人ほど節税効果が高い。
生命保険の代わりになる
マンション・オーナーになると無料で保険に加入できる。銀行が保険料を支払ってくれるため。これを団体信用生命保険という。
これは銀行で住宅ローンを組むとついてくる。ローンを完済する前に死ぬと残りのローンは保険で払われる。残った家族は無料でマンションが手に入る。
マンション管理のいろいろ
通常、マンションの建築会社、販売会社、入居者をみつけて管理する会社は別。このように責任が分散することが多い。なかには自社ですべて行うところもある。
主人公が購入した不動産には保証がついていた
保証①:家賃保証
手数料はとられるが、入居者がいなくても家賃が支払われる。
保証②:返金
満足いかなければ2年以内であれば購入価格のままで買い戻ししてもらえる。
住宅ローンには2種類ある
①自分で済む住宅のローン:金利が安い
②人に貸すための不動産投資のローン:金利が高い
用語
事業用収益物件:節税のために買うマンションの呼び名。マンションを買い、人に貸すことは、収益を目的とした事業だから。
インカムゲイン:不動産による所得など。
キャピタルゲイン:資本による収入など。安く売って高く売る。
具体例
3000万円は物件の価格。これを全部銀行から借りる。
銀行が得る金利は3%。つまり、1年で90万円が銀行に入る。固定金利なら金利の相場が変わってもパーセンテージは変わらない。返済を続ければ元の金が減るので金額自体は減る。
返済期間は30年。毎月の返済は12万6481円。そのうち、10万5000円は家賃収入から支払うので、実際は毎月2万ちょっとを支払う。
30年間で合計4500万円を支払う。
これに加えてさらにかかる費用は以下の通り。
銀行の手数料が借入金額の2.5%。約75万円。
仲介する不動産会社の手数料が3%。約90万円。
不動産の所有の記録、すなわち登記の手数料。これは司法書士に頼むと30万円以上。
不動産取得税が約4%。100万円以上。
毎年かかる固定資産税の前払い。25万円くらい。
これに加えて、のちに追加のマンション購入の誘いがあり、主人公は2000万円のマンションを買った。ローン返済との差額でさらに毎月1万円の補填が必要となった。
毎月3万円の補填を30年間で合計1080万円。1年で36万円になる計算。
ところが、2年後によくない知らせがあった。
最初のマンションの入居者が契約更新しなかった。これを聞いた当初、主人公はサブリース契約だから知ったことではないと思った。
サブリース契約とは
サブリース契約とは、又貸しのこと。
マンション管理会社に部屋を借りてもらい、入居者がいなくても家賃収入がある契約。管理会社は借りた部屋をさらに入居者に貸すことで家賃を得る。入居者募集の事業リスクを管理会社が引き受ける制度。
つまり主人公は、入居者がいなくても家賃が入ってくるため、問題ないと考えていた。
ところが、担当者から、家賃を下げて入居者を募集する提案があった。勝手にしろと思ったが、なんと、賃料を下げるとオーナーに入る家賃収入も下がるシステムだった。(オーナーに支払う家賃は入居者から払われる家賃に比例する仕組みとなっていた)。
賃料を下げないといけない理由は、最初の設定の価格が割高だったため(新築プレミアム)。
契約では、2年ごとに賃料は管理会社が設定できることになっていた。
結果、賃料の値下げは2万円。そのため、ローンの完済のため、2万円をさらに手出ししなければならなくなった。トータルで5万円になる。
サブリース契約で家賃保証がされていても、時間がたつにつれてどんどん賃料が下がっていくことになる。最初の資金計画の通りにならない。
サブリース契約に賃料の変更が含まれていることを最初に知っておかなければならなかった。あとで言った言わないになるので、商談の話し合いなどは録音するとよいだろう。
主人公は対策として、3つ考えた。
1現状のまま。
2サブリース契約を解除する。
3売る。
結局、3の売るを考え、橘高に電話した。ところが、2年以上たっており、売れないとの返事があった。
そこで、セカンドオピニオンへ。
買う前には、同じくらい良いとされるマンションがいくらで売られているか、またそこから期待できるインカムゲインがいくらになるか最初に調べるとよい。とアドバイスあり。
しかし、素人にはそんなことは分からないだろうと反論。
すると、素人だからわからないのなら、投資家ではなくて消費者である。不動産投資目的で不動産業界に参入するならば投資家でなければならない。不動産業者など、不動産のプロフェッショナルがしのぎをけずっている。不動産業者はできるだけ高く売りたいから、売れるぎりぎりの線をさぐって価格交渉をする。素人が相場が分からずに高値掴みをしたら損をする。とさとされた。
結局、サブリース契約を解除することとし、電話するも、オーナー側から正当な理由なしに中途解約できないと言われた。
理由
1立場の弱い入居者を守る。
2不動産管理で難しいのは入居者をみつけるまで。一度入れば数年はそのままなことが多い。管理会社は入居者を探すのにかかったコストを、その数年間で回収する。入居者が入ってすぐに契約解除になると管理会社が存する。
話し合いの結果、お互いさまということで、2件目のマンションだけサブリース契約を解除できた。
その後、契約解除から2か月目に入居者が退去。3か月目に新たな入居者が見つかったが、その3か月間、毎月10万円の出費がプラスされた。
仮定だが、別の悪いケースの例もある。巨大地震での建物損傷。東京に核ミサイルが打たれた場合など。
管理会社から提案された救済案は以下。
中古物件を新たに買う。すでに入居者がいて、すぐに収支がプラスになる。とのうまい話し。
不動産業界の裏。
管理会社と銀行がずぶずぶ。年収1000万円オーバーなら、1億までひっぱれる。銀行が融資先がないので、管理会社を子会社としてつくり、不動産を売らせる。1億くらいでは返済不能にならない。
高学歴の優等生は体裁をつくろいたい。真面目にローンを返す。金がないと開き直らない。生活をきりつめてでもローンを返す。また、相手の意見をきちんと聞くように教育されている。それなりの理由を言えば納得する。つまり、カモにされやすい。
マンション評価の知識
新築マンションは値下がりが速い。新築プレミアムで本来のマンションの価値よりも高い値段で売られるから。対して、中古マンションは同じような価格で売るときも売れることがある。
買ったマンションを高くうる方法:高めの値段でだしておいて、それでも買いたいという人がでるまで待つ。
売却損が出たら、売却益から差し引くことができ、売却益が減るので税金を安くできる。不動産の場合、譲渡益、譲渡損という。たくさん売ったり、買ったりするときに利用できる方法。
譲渡益、譲渡損の利益を譲渡所得といい、単体で所得税と住民税がかかる。分離課税という。
不動産投資は装置産業。装備を整えるだけで収益が見込める産業。お金さえあれば素人でもできるため、大流行する。(電力とか半導体、太陽光発電。)新規参入が容易なため、競争も激しく、一番儲かるのは売りつける業者。装置産業は設備投資に金がかかるため、簡単にはやめられない。不動産の場合は土地神話もあって、意外と買い手がみつかる。
不動産投資では、お客や社会のためを考える視点がない人が多いが、実際は必須。投資と思い、数字ばかり追ってはいけない。客のためになる投資をしなければならない。社会的な利益をあげて客のためになる投資でないと評価がつかず、お金が入ってこなくなる。
不動産の種類
土地
建物
商業ビル
個人住宅
一戸建て
集合住宅
マンション・アパート
新築
中古
不動産投資をするなら何がいいのか
人それぞれ。利回りを優先するか、入居率を優先するか、値下がりしないことを優先するか。
値下がりしない物件とは
売る時点でも需要が多い、同じ地域の中で競争力がある、あまり古くなっていない。また、買うときに安く買っておく。具体的には、新築はやめた方がいい。中古になったとたん、値下がりしやすいから。しかし、古すぎる物件もさらに古くなるから問題。人口の過疎化が進まないところがいい。東京はいい。大阪や名古屋など、地方の首都圏もいい。千葉や埼玉んどの地方の首都圏よりも札幌や福岡などの都心に近いところがいい。安く買うためには東京よりも地方都市の方が有利。
投資案でよさそうな具体例
地方の都市部でそこそこの立地で木造中古のアパートで手ごろな価格のもの
物件相場と家賃相場が連動しない問題:
東京は家賃も高いが物件相場も高いため、利回りが悪い。地方は物件価格が安いが家賃まで連動して下がっていない。家賃はあるところで下げ止まる。
一棟買いのメリット
割合が少ないため、空室のダメージが少ない。急激な変動を下げるため、安い物件を数多くもつとよい。
不動産投資でとても大事なことは
1ファイナンス:
どの銀行からいかに融資をうまくうけるかと資金繰り計画をいかにうまくたてるか